エボラウイルス感染 治療法 現時点で確実なのは・・・

2014年に流行中のエボラウイルス(エボラ・ザイール)に感染してしまったら、致死率は50%から90%といわれています。

なぜ助からないのか、助ける方法はあるのか?

現時点で助かる確率の高い治療法として確認されているものが、ひとつだけ、あります。

 

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日本にもエボラウイルス感染者の入国は起こりうることが確認された

 

エボラウイルス感染者疑いの方が成田空港の検疫に引っかかり、新宿の国立医療機関に救急搬送されました。

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この方は2014年8月から10月まで西アフリカのリベリアに2か月ちょっと滞在して、10月18日にリベリアを出国、その後、ベルギーのブリュッセルに滞在したのち、イギリスのロンドンを経由して、成田空港に2014年10月27日に到着されています。

到着時に37度台の発熱があったこと、エボラ流行地のリベリアを出国して9日目であったことなどから、エボラウイルス感染症疑いで隔離されました。

 

現時点で、まだ感染者なのかどうかはわかりません。

患者と接触したり、患者が収容されている施設を訪れたりはしていないということから、感染している可能性は高くはないと思われます。

ですが、日本にもエボラウイルス感染者が発症前に、あるいは発症と同時に入国する可能性があることはこれで証明されたといえます。

 

エボラウイルスは空気感染はしませんが、飛まつ感染や、接触感染はあり得ます。

もしもその方が空港を出てすぐぐらいから発熱したとしたら、わからないままだった可能性があります。

月曜日の通勤ラッシュの時間に首都圏のJRや地下鉄を使ってホテルまで到着したところで発熱が明らかになったとしたら、パニックになるところでした。

 

不幸中の幸い、今回は成田空港で発熱が確認されたので、空港から救急車、そして感染症に対応する高度医療機関である国立国際医療研究センター(東京都新宿区)へとダイレクトに搬送されました。

救急車の乗務員の方々、空港の検疫管、飛行機で隣の席に座っていた人、具合が悪いその方に対応したかもしれないキャビンアテンダントの方などは、エボラ感染なのかどうか判明するまでは隔離されているかとおもいますが、公共交通機関の利用者にパニックが起こることはなかったので良かったです。

本日明け方頃には感染しているかどうかが判明するということなので、待つだけです。

 

 

治療方法として確立しているのは感染から回復した人の血漿投与のみ

 

最初にエボラウイルス感染症が報告されたのは1960年代、そして小規模な感染爆発が20回ほど発生しています。

その過程でたくさんの人が亡くなりました。

でも、助かった、生き延びた人たちもいます。

 

エボラウイルスに感染して生き延びた人たちの血液からはウイルスの遺伝子が消えてしまっています。

(精液の中ではしばらく続くようです)

助かった人たちの体液からウイルスが消えたのは、免疫システムが、エボラウイルスの外皮を覆う糖たんぱくなどを認識して、ウイルスのエンベロープを捕まえて処理したり、それを発現している細胞をさっさと殺して溶かしてしまったりすることで達成されると考えられます。

 

ということはつまり、

エボラウイルスに感染して生き延びた人たちの血液や、その液体成分である血漿には、エボラウイルスや、エボラウイルスに感染した細胞を封じ込めてしまう能力が備わっています。

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ですから、感染初期にこの「生き延びた人の血漿」を注射すれば、ウイルスの増幅を抑え込めるかもしれないというわけです。

 

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この方法はむかしからよく知られている方法で、エボラウイルス感染症に限らず、様々な疾患の治療法として用いられています。

有名なものでは毒蛇にかまれた人に対する抗毒素血清ですね。

マムシやハブの毒を馬に投与して、その馬の血清を取り出して治療薬にしています。

 

この治療法は、感染予防法としても用いられています。

臨床の現場で有名なものは抗HBs人免疫グロブリン製剤の投与です。

これは、B型肝炎の感染者の血液に誤って濃厚に接触してしまった医療関係者の感染予防薬として投与されるもので、針刺し事故などの直後にできるだけ速やかに投与することで、とりあえずはB型肝炎ウイルスの増幅を抑え込むことができます。

 

では、エボラウイルスの血液に濃厚に接触してしまった場合にも予防的に打つかどうか、ですが、こちらは予防的に投与するほどの感染回復者の血漿は確保できていないことから、実現されたとしてもまだ先のことでしょう。

 

 

エボラウイルスの増幅をも抑える抗インフルエンザ薬アビガン

 

エボラ感染拡大後に株価が急上昇した企業に富士フィルムがあります。

この会社は、経営傘下に収めていた中堅製薬企業の富山化学が開発したファビピラビルという抗インフルエンザウイルス薬を市販にこぎつけていました。

この薬アビガン(ファビピラビル)が画期的なのは、ウイルスが感染細胞で増幅するところを抑えることができる薬であるところです。

 

タミフルやリレンザなどがインフルエンザウイルスが感染細胞に入ったり出たりするところに関わり、ウイルス量を減らして症状を軽くする薬です。

ところがこのピンポイントの効果が災いして、タミフル耐性のウイルスが次第に増えてきて、問題になっています。

 

ところがアビガンは、細胞外に出る前のRNAウイルス複製を抑え込むことができるのです。

ウイルスにとって非常に根本的なところに働きかける薬なので、耐性ウイルスのできる可能背が非常に低いのです。

 

どういうことかというと、ウイルスに感染して細胞をマシンガンに例えて言えば、

「タミフルは、マシンガンの砲身にぴったりはまって取れない蓋をかぶせることで、弾が打ち出せなくしてしまう薬」

「アビガンは、弾倉の中の弾そのものを使い物にならなくしてしまう薬」

という感じかな。

 

こういう、弾そのものを出来損ないにしてしまう薬だから、似た仕組みであればどんなマシンガンにも有効なのです。

アメリカ製の自動小銃だけでなく、ソビエト製でも中国製でもフランス製でもイギリス製でも、マシンガンの弾であれば使い物にならないようにできる薬、それがアビガンです。

 

だから、インフルエンザウイルスと似た仕組みで増幅するエボラウイルスにも有効だったのです。

現在、エボラウイルス感染者に試験的に投与されて、悪くない感触を得つつあります。

 

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これが有効であることが確認できれば、人類は起死回生の妙薬を手に入れることになるのです。

 

期待しております。

 

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