目の前(視野の中心部)の視界がゆらゆらキラキラして広がって消える現象

特に病気をしたわけでもないのに、ある日突然、目の前の視界が妙な見え方をし始めて、それがしばらく続くことがあります。

中心部がキラキラして、何か歪みの大きなガラスが視野の中心に出現したような感じ。

それがだんだん広がっていいて、次第に大きくくなると思ったら、やがて中心部は改善して周囲だけになり、それもやがて消える・・・。

この現象っていったい何?

 

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視野の中心部がギラギラして見えなくなる一過性の現象

 

個人差はありますが、いろんな年齢層で、奇妙な視野障害が起こることがあります。

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http://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AScintillating_scotoma.gif

 

冒頭にも書きましたが、視野のほぼ中心部(右寄りとか上よりとかのずれはあります。)がキラキラして歪んで見えなくなり、そのエリアがだんだん広がっていく現象です。

 

明るさや色までは阻害されないので、家の中や会社のオフィスなどのよく知っている場所を歩いて移動したりする分にはそれほどまでに支障がないのですが、パソコンや本はまともに見えないし、乗り物の運転もできません。

コーヒーも怖くて入れられませんから、とりあえずは休憩するしかありません。

 

次第にそのエリアが拡大していったと思ったら、次第に中心部の視力が戻り始めます。

最後はドーナツ状に視野の辺縁部だけがキラキラして、やがて消えます。

全部で30分前後でしょうか?

 

この現象、いったい何なんでしょうか?

実は医学的な名前がついています。

閃輝暗点(Scintillating scotoma)といいます。

 

この現象は何によって発生しているかといえば、脳の血管の拡張が脳の視野を感じ取る部分を圧迫することによって生じると考えられています。

血管が大きくなって周囲の脳組織を圧迫するために、そのような存在しないゆらゆらした光のゆがみが発生するのです。

 

これはくしゃみをしたときに目の前を飛び回る光る虫と似た雰囲気も少しあります。

ですが、あちらは完全に短い時間に発生しますし、目の圧迫でも発生するので、網膜の問題だと考えられています。

この閃輝暗点の方は、ゆらゆらが拡張して視野の周囲に雲散霧消するまでは延々と継続します。

 

 

 

閃輝暗点の原因の動脈の拡張はどういう状況で起こりやすいのか?

 

閃輝暗点の原因は脳の血管拡張と考えられています。

では、これがなぜ起こるのかといえば、よくわかっていません。

 

実は、同様に脳の血管の拡張が原因で起こる疾患があります。

片頭痛(偏頭痛)です。

繰り返す偏頭痛は、脳の特定の部位の血管拡張が繰り返し起こることで発生すると考えられています。

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偏頭痛は生殖年齢の(月経のある年齢の)女性に多いこと、排卵直前、あるいは生理直前という血中エストロゲン濃度が急に低くなる時期に発生する月経関連性偏頭痛という存在も知られていることから、その発症にホルモンが関係しているであろうことは言われています。

また、自律神経の調子が今一つの方で発生しやすいことから、自律神経による血管の収縮と拡張の制御がおかしくなっている人でも起こりやすいのではないかと考えられています。

 

興味深いことに、作家や学者、作曲家などのクリエイティブな仕事で脳を酷使する人でも起こりやすいことから、考える作業の多い人に発生しやすいことも言われています。

脳を酷使する人ほど、この症状と片頭痛は発生しやすいというのですね。

 

これらのことから考えると、閃輝暗点もこういう特徴を持つ人に多いことが想像されますが、まさしくそうなのです。

実際、芥川龍之介は、自分が体験するこの現象について「歯車」という小説を発表しています。

この閃輝暗点が片頭痛発作の前触れであるという片頭痛もちの方も少なくありません。

 

さらに、赤ワイン、チーズやチョコレートを摂取し過ぎると発症しやすいこともわかっています。

私、どれも大好きなんですけど・・・(^^;)

 

ということで、

1.頭を酷使する仕事の人が、

2.睡眠が不規則な状態で、

3.生理の2~3日前に

4.チーズで赤ワインを楽しんでいたり、チョコレートをぱくついてたりすると、

閃輝暗点や偏頭痛が発症しやすくなるだろう、ということは言えます。

 

3番目以外はほぼ該当するかもです。(^^;)

 

 

 

治療法や予防法は片頭痛発作と同じ、しかし合併症に注意

 

目の前の視野がゆらゆらぎらぎらする閃輝暗点は、偏頭痛の前触れの現象であるとも言えます。

ですから、片頭痛もちの人にとっては、逆にありがたい症状です。

この症状が出たらすぐに、脳の血管を適度に収縮させる片頭痛の薬を飲めばいいのですから。

 

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これにより、引き続き偏頭痛が発生しても症状が軽いままで済む可能性が高いのです。

 

閃輝暗点自体も、片頭痛の薬を飲めば早めに軽くなり、終了するという方が多いようです(閃輝暗点そのものは片頭痛の薬の適用ではありません。)

さて、偏頭痛がない閃輝暗点もちの方の場合、特に気にしないでやり過ごしている方が多いようです。

 

しかし、Wikipediaの説明に従うと、

「中年の場合で、閃輝性暗点だけあって、その後に頭痛を伴わない場合は、まれに脳梗塞、脳動静脈奇形、脳腫瘍や、血栓による一過性の脳循環障害が原因である可能性がある。」

との記載があります。

脳の中にある気質的な異常が起点となってこの現象が誘発されるという考え方ですね。

 

40歳前後かそれ以降のあるころから閃輝暗点が発症して、次第次第に発症する間隔が狭まってきた、片頭痛はない。

 

という人は、一度、脳神経外科などで画像診断を受けてみるということをお勧めします。

閃輝暗点とはちょっと違う、くしゃみの後に視野を飛び回る光る虫、こちらの方も、中年になってから気が付いたら眼科受診を考えてくださいね。

 

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目の前(視野の中心部)の視界がゆらゆらキラキラして広がって消える現象」への10件のフィードバック

  1. yui

    目の前がキラキラする現象は、20代の頃に一度出て恐ろしくなったのですが、しばらくすると治まったので特に気にしていませんでした。40歳を過ぎ、それがちょくちょく出るようになり、閃輝暗点というものだと知りました。
    最近、生理の頃や特に排卵期に出現します。頭痛がある時もあれば、無い時もあります。やはり、ホルモンの関係なんだろうと思います。眼科に行って相談しましたが、原因はわからないと言われました。脳神経外科でMRIも撮りましたが異常なし。ホルモンの関係はあるので、頭痛がある時はその都度痛み止めを飲み、対処療法していくしかないという様なお話でした。最近、激しいキラキラの閃輝暗点はないのですが、パソコンでバックが黒い壁紙に白い字で書かれているページなどを読んでいると、違う景色を見てもしばらく光の横線のような残像が残ります。数秒すると治るのですが・・
    それも排卵時期に多いのですが、そっちの方が気になっています・・・(汗)

    返信
    1. crokan 投稿作成者

      yuiさん

      排卵の時期には血中エストロゲン濃度が大きく変動(低下)します。生理前にも同様な変動があります。(エストロゲンの変動は生理周期においてフタコブラクダのようになります。)
      https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E4%BD%93%E6%B8%A9
      このように、いったん上昇したエストロゲン濃度がガクッと下がる時点で片頭痛を起こす人が多いことはわかっています。
      片頭痛の原因は脳の動脈の拡張であることはほぼコンセンサスを得ています。
      閃輝暗点も片頭痛と同じく脳動脈の拡張で起こると考えれば、その現象が排卵時期や生理直前に発生することは合理的です。
      光の横戦のような残像に関しても、痛みなどがなければ、放置でいいと思います。

      以上参考意見です。
      医師法的なことで言えば、最終的には病院で医師から診断を受けていただくしかないとは思いますが。

      返信
      1. yui

        お返事ありがとうございます。放置でいいと言って頂き、少し気持ちが楽になりました。
        MRI検査もしましたし、眼科も異常なかったので、気にはなりますが、気にしないようにします!
        URLも貼り付けて頂き、ありがとうございました。

        返信
  2. fumi

    ずっと気になっていて、以前頻発した時に、大きな病院の眼科で診てもらったのですが、わからないと言われました。説明が下手だったんでしようか?(笑)
    今日久しぶりに症状が出たので、これは人にどう伝えたらいいのかと特徴をさがして検索。やっと答えに辿り着けました。ありがとうございます。
    ですが、もともと頭痛持ちではありますが、閃輝闇点の後の頭痛もありませんし、血圧が高いわけでもありません。逆に不安が残ります(笑)

    返信
    1. crokan 投稿作成者

      コメントありがとうございます。
      お役に立ちましたようでよかったです。

      >ですが、もともと頭痛持ちではありますが、閃輝闇点の後の頭痛もありませんし、血圧が高いわけでもありません。逆に不安が残ります(笑)

      ・・・そうですね、私も初めて発症したのは1998年のことでした、頭痛もありませんし、血圧もダイエット後の今は高くありません。
      でも、ときどき閃輝暗点に悩まされております。
      気にしない、と思いつつ、不安はありますが、まあ、18年間も何も起こらないから放置しております。

      返信
  3. マーク

    同病、同後遺症の方の参考に、症状記録します。

    もともと血圧高く服薬勧められていたが、四年放置。

    ジャズライブ練習中に、受傷。

    右後頭葉脳出血。止血降圧。
    3週間後、リハビリ病院に転院。

    閃輝暗点は、数年前からあり。

    高血圧の典型症状と知る。

    血圧高く、閃輝暗点の経験ある方は、即座に降圧治療を。

    また、血圧を上げることはせず、酒、コーヒー、塩分など控える。

    閃輝暗点のほかに、天井が回るようなめまいも経験。臨界点だつたことを、知る。遅し。

    今は、高次脳機能障害と視野狭窄との戦い。完全職場復帰さて、頑張ってます。何かあればメールを。アドバイスできるかも。

    返信
    1. crokan 投稿作成者

      >マークさん

      閃輝暗点そのものはさして大きな問題だと言えなかったとしても、そこに高血圧が合併すれば、実は大きな問題があるかもしれない。

      とても大きな意味のあるコメントをありがとうございます。

      このことも記事にできたらしてみたいと思いますね。

      返信
  4. マーク

    脳出血の後遺症で、閃輝暗点と左半側無視がかさなり、もやもやしてます。でも、謎がひとつ解けてスッキリしています。ありがとうございます。

    返信
    1. crokan 投稿作成者

      マークさん

      脳出血、大変だったんでしょうね、今も視野障害があるということですが、時間とともに慣れていくといいですね。
      ここに書いたことが少しでも考えるお役に立てたのであればよかったです。
      コメントありがとうございました。

      返信
  5. ピンバック: 女性特有 生理の時の偏頭痛 月経関連偏頭痛と純粋月経時偏頭痛について | 官兵衛の覚え書き

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