雛人形の飾り方 お内裏様とお雛様の左右はどっち?由来と考え方

ひな人形を飾るときにお内裏様とお雛様をどちらに飾るのか、わからなくなることないですか?

関東雛は向かって左側にお内裏様が、京雛は向かって右側にお内裏様がセットされる、というのが実際です。

 

でも、左右が全く逆の配置がそれぞれに成り立って正しいとされるなんて、なぜそうなるのでしょう?

そして、あなたの家ではどうするべきなのでしょう?

 

由来と根本的な考え方について説明します。

自分の家ではどうするのが良いか、考えるヒントにしてくださいね。

 

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雛人形の飾り方が京都では左右が関東や全国と異なる理由と由来について

 

現代では、人形屋さんで販売されている雛人形の多くが、お内裏様を右側(人間から向かって左側)に配置するのが一般的になっています。

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ですが、京都やその周辺ではお内裏様は左側(人間から向かって右側)に配置されます。

この違いはなぜ起こるのでしょう、そしてどちらが本来正しいものだったのでしょう?

 

少し歴史をご存じの方ならわかると思いますが、かつて、京都は日本の首都でした。

794年に奈良の平城京から京都の平安京に首都が遷都されてから、400年にわたる平安時代は名実ともに、1192年の鎌倉幕府開闢の後も、明治天皇が東京に遷都するまでさらに700年近く、京都が日本の首都でした。

そうです、本来の配置は京雛の配置(お内裏様が左側)が正しいのです。

 

京都の時代、位の高い方が左側に配置される決まりがありました。

左側の方が位が高い、高貴であるというこの考え方は、平安時代に中国の王朝であった唐からもたらされました。

それ以来、大正時代までお内裏様は左側(向かって右側)に配置され、昭和に入るまでずっとその伝統は守られてきたのです。

その伝統に従い続けているのが京雛です。

 

ではどうして昭和に入ってから右側(向かって左側)に天皇が配されるようになったのでしょう?

諸説ありますが、ひとつには、

昭和天皇が西欧風の即位式にならって右側に立って即位式を行ったので、

それに倣った関東の人形店が配置を変えて売り出したからだとされています。

 

西欧では右側の方が位が高いので、王様などは向かって左側、お妃さまは向かって右側に立つのが正式な位置なのです。

昭和天皇即位後、お雛様も西欧式の配置に変わったというわけですね。

でも、京都では伝統の方を重んじて唐式を守り続けたというわけです。

 

京雛が伝統を守り続けた最大の理由は、

何百年も前から受け継がれているお雛様の並べ方のしきたりを、どの家も大事に護っていたことがあるでしょう。

でも、ひょっとしたら京都人は東京に新たな伝統を広められることを認めたくなかったというのもあるのかもしれませんね。

 

 

 

雛人形の左右の並びは中国の王朝の栄枯盛衰の影響を強く受けている

 

京雛のお内裏様が左側(人間から向かって右側)に配置されるのは、

中国の唐の時代には位の高い人が左側に配置されていたから、その習慣を引き継いだのだと書きましたね。

ところで、中国では唐だけでなく、様々な王朝が出現しては消え、また新しい王朝が興ってきたことはご存じだと思います。

実は、左と右のどっちがえらいかというのは、その王朝によって異なるのです。

 

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http://commons.wikimedia.org/wiki/File%3ALao_Tzu_-_Project_Gutenberg_eText_15250.jpg

 

老子や道教の教えでは「吉事尚左、凶事右」とされ、左が尊ばれました。

それに従い、周、隋、唐、明、清など中国の多くの王朝では左側を尊いとしました。

 

しかし、戦国・秦・漢の時代と、元の時代などの右側を尊いとしました。

そしてそれらの時代では国土が荒れ果てるような戦乱の世が長く続いたことから、

「君子、居れば則ち左を貴び、兵を用うれば則ち右を貴ぶ」 という老子の言葉の通りであるとされました。

(Wikipediaより引用)

 

一方、遣唐使など、唐の文化の影響を強く受けた日本。

漢王朝の盛衰や、上に上げたような話などを伝え聴くことから、右側にうつることなくずっと左側が尊いとしてきたのです。

 

ということは、唐などの中国の王朝の歴史を良く知り、京都の伝統を重んじる人から見たらどうでしょう?

昭和天皇以降の即位式の立ち位置も、昭和初期に始まった関東雛の並びも、

どちらも戦国時代、あるいは漢王朝や秦王朝のように、国土に戦乱を招くかもしれない、とても心配な配置だったのかもしれませんね。

 

昭和の時代が第二次世界大戦という激動の時代となったのはみんなが知るところです。

もちろん、昭和天皇の立ち位置はまったくの偶然と考える方が自然で、それが関係があるとは思えないです。

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でも、中国の王朝と左右の変遷を重ねてみると、ちょっと興味深いですね。

 

 

 

お雛様 左右どっちに並べるかを体の構造や対人関係から考えてみる

 

左右どっちにお内裏様を置くのか?

中国式の京雛なら左、西欧式の関東雛なら右というわけです。

でも、どうして高貴とされる位置が左だったり右だったりするのでしょうか?

 

我々の身体の構造を考えてみましょう。

人間の体は、一見すると左右対称ですが、心臓の位置や肝臓や胃腸の位置は左右のどちらかに偏っていますよね。

実は、人口密度が高い生活圏の中において、左右の立つべき位置を決めてそれに従うことは、身体構造の特性上、非常に重要なことなのです。

 

さて、あなたのお家の車は右ハンドルですか?左ハンドルですか?

左側通行の日本やイギリスの車は右ハンドルですよね。

それに対して、ヨーロッパの大陸の国の多くやアメリカでは車は右側通行であり、左ハンドルです。

 

ところが、ヨーロッパの大陸の国家でも、本来であれば左側通行の右ハンドル車が発展するべきだったのです。

というのも、ほとんどの国ではかつて、左側通行が当たり前だったのですから。

 

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http://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AHeart_rotating.gif

 

我々の体は、中央部左側にとても大事な臓器である心臓を備えています。

敵と戦う際にこれを守ることは大変重要なことです。

このため、我々は右手に武器を持ち。敵と正対するときに右半身同士がぶつかるような位置で戦います。

左側の心臓を敵の攻撃から遠ざけるためです。

 

日本の武士も、西洋の騎士も、闘う男たちは自然と左側通行になりました。

軍隊同士のぶつかり合いも、互いに右前面をぶつけ合っての戦いが当たり前でした。

自分を守るためには、敵に対して左側に立つのが普通だったわけです。

 

 

 

お雛様の並び方とナポレオンの戦いと中国の王朝との関連性

 

ところが、この「軍隊は左側通行」の慣習を打ち壊すことで戦いを有利に導くことを考えたのがナポレオンでした。

 

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ナポレオンは、それまで左側を守り、右前面での戦いが当たり前だった軍隊に右側通行での戦い方を訓練しました。

そしてそれを左側通行の敵国にぶつけました。

 

相手はびっくりしました。

右利きとのチャンバラを想定していたところに、いきなり左利きの集団が襲いかかってきたようなものですから、対戦国はことごとく敗戦の憂き目にあいます。

結果的に、ヨーロッパの多くの軍隊はナポレオンと戦うために右側通行に変わってしまったのです。

それが現代の西欧諸国の自動車の右側通行に通じていくというわけです。

 

ということから、本来、我々は自分を守るためには、敵と正対するときに左側に立つのが自然なのです。

高貴である、守られるべき人が左に立ち自らの心臓を守り抜く。

その右側に立つのは高貴な人を守って戦う立場の人です、だから、右腕になるともいうわけです。

 

王様は左側に立つべき、それが、本来あるべき姿。

これ、逆に考えれば、中国で高貴な人が右に立った時代(戦国時代、秦朝、漢朝、元朝)に戦いが多かったというのは、

武人が上に立つ時代であったということを如実に表しているのかもしれません。

王様自らが戦う人であったことの表れであるというわけです。

 

 

 

お内裏様とお雛様、あなたは左右どちらにお雛様を置きますか?

 

さて、話が広がり過ぎてきたので、ここでまとめてみます。

 

お内裏様を右側、つまり向かって左側に置くのが現代的な関東雛。

逆に左側、向かって右側に置くのが伝統的な京雛です。

それぞれ好きな法に従って、どっちにおいてもいいわけです。

 

でも、心臓の位置などから考えれば、最も大事にすべき天皇を左側に配するのが自然です。

だから、伝統的な京雛の配置の方が自然だと私は思います。

 

しかし、男は女を守るべきである、とする現代的視点を大事にするなら、

お内裏様は右に置いてお雛様を守る男としての強さをアピールするべきかもしれません。

 

その場合、もっとも尊ばれているのはお内裏様ではなくてお雛様、ということになりますね。

お雛様の心臓を守るのです。

 

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・・・そっかあ。

関東雛というのは、女が強い時代の象徴だったのか。。。

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