いかなごのくぎ煮は季節に神戸の叔母から送られ、父が好きでした

いかなごのくぎ煮は神戸近辺、播磨灘で取れる春の魚の風物詩として有名です。

私の実家は九州ですが、叔母が大阪にいて、ときどきは神戸からくぎ煮を送ってきてくれていました。

辛党の父は、つくだ煮系の味は甘すぎると文句を言っていましたが、いかなごのくぎ煮だけは喜んで食べていました。

 

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いかなごのくぎ煮の季節は春、神戸の有名店などのおかげで全国的に

 

いかなごのくぎ煮というのは4~5cmの小さな「いかなご」という海の魚を丸ごと、甘辛くつくだ煮にしたものです。

 

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しょう油で黒く真っ黒に染まったその細い魚の姿が、くねくねとまがった釘の山のように見えることから、くぎ煮と呼ばれます。

 


いかなご釘煮が大人気♪ご飯が何杯でも食べれます!いかなご くぎ煮 いかなごのくぎ煮 レシピ …

 

見た目そのまんまなんですが、わかりやすいのでいいネーミングですよね。

 

私が初めていかなごのくぎ煮という言葉を知ったのは小学校3年生ぐらいのことでした。

大阪に住んでいて、神戸と大阪で働いていた叔母から送られてきた小包の中に入っていた小さなタッパー容器にそれは入っていました。

「なんだこれ?わざわざ送るようなもんなん?」

九州生まれ育ちの母と私はよくわかりませんでした。

 

ですが、京都や大阪に住んだことのある父は喜んで

「ああ、懐かしい。」

と、早速開いてつまんで顔をほころばせていました。

 

「そんなにおいしいのかな?」

早速一匹つまんで口にしたのですが、

飴のようになった砂糖のべたべたとしょう油の塩辛さと、なによりも硬くてとんがった小さな魚。

ちっともおいしいとは思えませんでした。

 

「これは長持ちさせるためにかなり堅く炊いてあるんだ。神戸や明石ではもっと柔らかい家庭の味だよ。」

嬉しそうに噛んでいる父、美味しそうなのが不思議でした。

 

最近は、でも、いかなごのくぎ煮って誰でも知ってますよね。

神戸の有名店などが全国規模で売り出したのが功を奏しています。

 

 

 いかなご釘煮のいかなごってどんな魚でどこでとれるの?

 

いかなごというのは兵庫県の瀬戸内海側の海の浅い砂地に住んでいる魚です。

似たような魚として、関東ではこうなご(小女子)、九州ではきびなごなどの魚があります。

 

大人になっても体長は20㎝ちょっとの小さな細い魚で、砂地に潜って住んでます。

それが卵からかえってまだまだ細くて数センチまでの短い小さなサイズのとき、

春から初夏にかけて網で捕まえて、それをつくだ煮にするのがいかなごのくぎ煮です。

 

昔は兵庫県沖の一定の深さのところにわんさかいたらしいのですが、

その生息地の砂をどんどん、建築資材(コンクリートの原料)として利用するために浚渫したせいで、生息数が今ではかなり減っています。

おまけに、全国区で有名になったものだから漁獲高も上がり、二重の意味で乱獲となり、今では激減していますね。

 

2006年ごろでしたでしょうか、春の終わりごろ、外国の貨物船が瀬戸内海で座礁して燃料の重油が漏れて瀬戸内海が汚れたことがあります。

あの年はそれ以降はいかなご漁ができずに、それまでに収穫されたいかなごで作るくぎ煮が異常な高値で取引されていましたね。

神戸の友人が、家庭で祖母が毎年作る釘煮が、そのせいでできなくなったと文句を言っていたのを覚えています。

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ちなみに、いかなごは「玉筋魚」と書きます。

群れを成す、筋のように見える細い魚という意味だそうです。

なんとなく、ぷっと吹き出してしまいますが、人間の体の一部に関連する意味はないそうです。(笑)

 

 

 

いかなごのくぎ煮、カロリーや栄養バランスと美味しいレシピについて

 

まず、小魚を丸ごとですから、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分は豊富です。

魚の持つアミノ酸や、DHAが含まれるのはもちろんのこと、調理の過程で使われるしょう油やかつおだしのうまみ成分も多く含まれ、

複雑な味覚が脳の活動を活発にするといわれます。

 


ピリッとした刺激で暑い季節でもごはんがすすむ!山椒入りいかなごのくぎ煮です、簡易包装でお…

 

個人的には山椒の実が効いてるのが好きです。

ピリリとした薬味がときどき口の中ではじけるのが好き。

 

で、いかなごのくぎ煮はどうやって食べるのが美味しいか?

ごはんのおかずや日本酒の肴としては有名ですね。

これも個人的に好きなのはお茶漬けです。

 

やや大きめのいかなごのくぎ煮、かますごと呼ばれるようなものをご飯にのせて、熱いお茶を注いで、あられと海苔と、お好みでワサビを散らす。

硬いいかなごのくぎ煮が熱いお茶でゆるゆると柔らかくなり、煮込んで肴に浸み込んでいた味がご飯の上にふわりと広がっていく。

 

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食べ始めと食べ終わりで全然味の変わるお茶漬けです、いやあ、うまいのなんのって。

 

もう一つ、個人的に好きなレシピは、チャーハンです。

ネギではなくて、ゴマと大葉を刻んで炒めて、そこに冷たいご飯といかなごのくぎ煮を入れます。

全体的にさっくりと混ぜながら軽く炒めたら、弱火で蓋をして蒸らすのです。

 

チャーハンは本来、強い火力で水分を飛ばすのが美味しいとされます。

でも、いかなごのくぎ煮のチャーハンはご飯の水分を使っていかなごのくぎ煮を柔らかくして、それが周囲のごはんにうつるのを楽しむので、チャーハンというよりは蒸し焼きご飯という感じかな。

 

仕上げに、刻みのり、たくあんを細く刻んだものなどを入れて強火で煽って水分を少し飛ばします。

熱いうちにハフハフ、お茶碗でお箸でいただきます。

ううう、食べたくなってきた。

 

 

 

いかなごくぎ煮というのは有名店の登録商標!釘煮が一般名

 

私、この記事を書くまで知らなかったんですが、

「いかなごのくぎ煮」

というのは商標登録されている名前だそうです。

 

調べてみたら、

「神戸市長田区の珍味メーカーである株式会社伍魚福(ごぎょふく)の登録商標である。」

という情報がありました。

 

こんなところにまで商標登録とか著作権とかの話が及んでいるのですね。

中国の人たちが日本の有名な地名や姪産物の商標登録をしまくっているので、日本の本当のメーカーは中国では別の名前を名乗るしかないという話は聞いたことがありましたが、「いかなごのくぎ煮」もそういうものだったのか。

なんだかなあ。

 

でも、こうした神戸の有名店の努力のおかげでいかなごのくぎ煮が全国区になり、

デパートや通販で、日本中、どこででも買えるようになったのはありがたいことですね。

 

感謝いたします。

 

 

ああ、お茶漬けくいてえ。

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